6.脱退組合員の組合赤字負担
質問事項
組合員が組合を脱退した場合、組合に赤字があるときは、この負担をしなければならないか。
回答内容
組合法第10条第5項は、「組合員の責任は、その出資額を限度とする」として有限責任であることを明確にしている。ところが、組合法第20条第3項は、脱退者の持分の払戻について「持分を計算するにあたり、組合の財産をもってその債務を完済するに足りないときは、組合は、定款の定めるところにより、脱退した組合員に対し、その負担に帰すべき損失額の払込を請求することができる」と規定しているため、組合の赤字を負担することを義務づけているかの感を与えることがある。しかし、上述の組合法第10条第5項の有限責任が優先し、第20条第3項の払込義務は「出資額を限度」とするのであるから、組合員に未払込の出資分が残っている場合に未払込の範囲内で負担を求めることができる。この場合、定款にこの旨の規定が必要である。