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総会の延期・続行手続について

質問事項

総会の会日中に、何らかの理由により議事を終了できないときは、他の日に延期又は続行することができるということを聞いた。総会の延期と続行とはどのように違うのか。また、次のような手続に問題はないか。
(1)議事の進行状況からみて、会日中に議事が終了しないことが明らかな場合、議場に諮らず議長単独の判断で総会続行の決定をすることができるか。
(2)総会の席上では、会場確保等の関係から後日の総会の日時や場所を決定することが難しいと思われる。日時,場所の決定を議長に一任し、決定し次第速やかに組合員に連絡することとしても問題はないか。
(3)延期又は続行する総会の開催日時を、場所の確保等の理由から、当初の総会日から1カ月程度先の日に定めても構わないか。

回答内容

総会においては延期又は続行の議決をすることができ、その場合改めて総会招集の手続は要しないとされている(中協法第53条3)
 ここにいう延期とは、総会の成立後、議事に入らず、会日を後日に変更することをいい、続行とは、議事に入った後、時間の不足その他の事由により審議未了のまま総会を中断し、残りの議事を後日に継続することをいう。この延期又は続行の議決に基づき後日開かれる総会は通常、継続会といわれている。
 このような制度が設けられているのは、何らかの都合により総会を延期又は続行しなければならなくなった場合、総会の招集手続を繰り返さなければならないという煩わしさが生じ、また、招集手続に必要な10日間は総会を開くことができず、予定の審議も速やかに終了することができないという不都合が生じることを避けるためである。
(1)総会の延期又は続行は総会の議決を要件としているから、総会の議決を経ず、議長の判断のみで延期又は続行を決定することはできない。ただし、この議決は議案そのものに関する議決ではなく、一種の議事進行に関する決議ですから、あらかじめ招集通知に議題として記載されている必要がないことは当然である。
(2)継続会と当初の総会とは同一性を有していなければならない。そのためには、総会の延期又は続行の議決において、原則として、後日の継続会の日時及び場所を定めることが必要で、期日を定めず、単に総会を後日に延ばすときには、総会は同一性を保ち得ず、改めて招集通知が必要になるとされている。
 しかし、実際上会場の都合などで、総会の席上では具体的に決定し得ない場合もあり得る。その場合、総会が日時、場所の決定を議長に一任し、総会終了後速やかに通知せしめることを議決した時には、総会において日時、場所を定めたものとして有効な延期又は続行の議決がなされたものと解することができる。
 なお、この場合、議長の通知は、延期又は続行の趣旨からして、当初の総会出席組合員(書面、代理を含む)に対してすれば足りると解されている。
(3)この制度が設けられた趣旨からして、継続会は当初の総会の会日から相当の期間内に開かれることを要する。なぜなら、相当の期間経過後であれば、総会招集の手続をすることが十分可能であるからである。このような解釈から、相当の期間内というのは、総会招集通知に必要な10日間以内と解するのが妥当とされている。1カ月も先の日時に開催することは、明らかに継続会とはいえず、改めて総会招集の手続が必要になると考えられる。


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