集計上の
分類業種 |
具体的な業種
(産業分類細分類相当) |
組合等及び組合員の業況等
(景況の変化とその原因・現状等、企業経営・業界での問題点) |
食料品 |
製粉製麺 |
コロナ禍において依然として麺、小麦粉ともに販売量が減少している。特に業務用と麺のお土産品が大きく落ち込んでいる。 |
調理食品 |
出荷量ベースでは組合全体として前年同月対比110%である。コロナ禍前の一昨年と比較するとまだまだだが、底だった昨年同時期と比べると回復してきたようだ。 |
冷凍食品 |
日本冷凍食品協会による3月の冷凍食品生産数量は昨対95.4%であり、累計(1〜3月)では101.2%となった。「令和2年の冷凍食品の生産・消費について」が公表され、業務用と家庭用の比率について、業務用大幅減少、家庭用大幅増加となり、数量ベースでほぼ半々、金額ベースでは初めて家庭用が業務用を上回った。 |
醤油 |
組合員の業況について売上高は4月、5月ともに前年同期比100%で推移しているものと推測されるが、6月、7月のお中元商戦後の売上状況を観察しないとはっきりとは動向が把握できない。 |
繊維工業 |
手袋 |
海外での縫製賃金の値上げ等コストが上がってきているものの、国内での販売価格は上げられる状況にない。また、秋冬用手袋も昨年の流通在庫が多く、販売先の様子見で発注が遅れている。 |
縫製 |
昨年はマスクや防護服等でなんとか凌いできたが、今年は全く受注がなく、6月は休業し、雇用調整助成金で持ち堪えようとする企業がある。 |
木材・木製品 |
家具 |
コロナ終息が見えない中、商談や展示会の中止も相次ぎ、動きにくいのが現況だが、新製品の開発やサステナブルな取り組みは重要である。米国材の値上がり(ウッドショック)と入荷遅れは業界的に打撃となりつつある。 |
製材 |
輸入製材品(米松・赤松など)は、徐々に入荷し始めたが、品薄であり、価格も高騰している。国産材についても同様であり、この状態が続けば製品の供給が困難になってくる。 |
木材 |
アメリカ・中国で住宅需要が旺盛になり、外材がそちらに流れ、原木・製品共に価格が急騰し、品薄のため木材価格の変動が大きく、荷動き・需要が不安定である。 |
印刷 |
印刷 |
前年度5月と比較して状況は不変であり、まだまだ回復の兆しが見えず、各事業所において鋭意努力している。 |
窯業・土石製品 |
生コン |
今年度需要見込は前年度1割減としているが、減少幅増の可能性は高い。好材料としては今年度の価格改定を早期に浸透させたい。 |
石材加工 |
昨年の緊急事態宣言下ほどではないが、取引先や顧客との商談に時間がかかり、売上につながりにくい。販売に結びつくまでの労力と時間に対する対価と売上高が見合っておらず、業界全体への景況にも悪影響を与えている。 |
鉄鋼・金属 |
鍍金 |
稼働日数が少ない月ゆえの売上高減ではあるが、やや持ち直し感が現れてきた。雇用調整助成金もほぼ各社終了し、本業回復に備える所存である。 |
建設用金属 |
建築鉄骨を取り巻く環境は、大型都市の大型再開発物件を中心とした「端境期」の長期化に加え、コロナ禍による工事の中止・延期など厳しい状況が続いている。県内においても中小型物件の落ち込みが目立っており、ゼネコンの指値や同業者間の受注競争で単価が下降傾向にある。さらに昨年末から鋼材・副資材の値上げが相次ぎ、受注環境が極めて厳しい状況を迎えており、加工費の圧迫で製造業として経営上深刻な問題も出てきている。 |
輸送機器 |
造船 |
6月1日に開催された川崎重工業株式会社「グループビジョン2030進捗報告会」にて次世代燃料として注目を集めるアンモニアにおいてLPG焚きLPG/アンモニア運搬船を開発、坂出工場においてLPG/アンモニア船の建造を行う旨が発表され、今年度は景気回復の兆しが見えてきた。 |
その他の製造業 |
団扇 |
業界全体として昨年より受注状況は悪いと感じられる。 |
漆器 |
新型コロナウイルスの影響が続き、恒例の5月の新作見本市も来場者が少なく、低調であった。 |
綿寝具 |
5月の業況は昨年と比べて20%以上ダウンしている。昨年の東京など大都市中心の影響がどんどん地方に浸透しており、深刻になってきた。昨年の見かけの売上ダウンだけでなく、事業存続自体が怪しくなってきた。一時的な売上低下と高をくくってきたが、慢性的な業況悪化で苦戦している。 |
小売業 |
青果物 |
県の時短要請がゴールデンウィーク明けから出たため、飲食業務用納品は壊滅的な状況で量販店も昨年ほどの売り上げはなかったようだ。 |
石油 |
先月に引き続き、小売販売価格は全国平均に比べ△2円余りという結果の示す通り、県外安売業者等の進出により、厳しい経営が続いている。さらに、地下タンクの40年・50年問題と不採算の影響から廃業する組合員が出てきており、3〜5月の間に4社から組合脱退の申し出があった。 |
電機 |
昨年と同様にエアコンは順調に推移している。地域電器店では経営の柱になっていることから、チラシなどを多用しており、コンスタントな販売につながっている。特に家電業界は夏のエアコン繁忙期を前にエアコンの早期点検を呼びかけており、夏商戦前の早期販売を心がけている。また、調理家電も新型コロナウイルスの影響で外食ニーズを低下させたことから自宅で楽しく食事をするための家電である調理家電に注目が集まった。ホットプレート、ホームベーカリー、電気圧力鍋、たこ焼き器、ジューサー、ホットサンドメーカー、ポップコーンメーカーといった商品に目立った動きがある。 |
商店街 |
高松市 |
前年同月は中旬頃まで当地においても緊急事態宣言下にあり、ステイホームが徹底され、売上実績も低かった。それに比べると本年は変異株により昨年以上の感染者数ではあるが、自粛疲れや慣れもあり、多くの人が外出や移動をし、その中で消費が起きている。夜の飲食店は5月はほぼ売上がとれず、一旦休業する店も多かったが、4月からの香川県協力金が出されることになったのは救いである。一方、高級ブランド品は中でも50万円以上の宝飾品、時計が絶好調で昨年秋以降、勢いは止まらず、物販店の売上全体の底上げが図られるほどである。ワクチン接種が進み、気楽に旅行ができるようになるまでは高級品の売上は落ちないものと考えられる。また、このコロナ禍にあってもエステ、脱毛、美容クリニックは好調で新規出店も後を絶たない。今年は梅雨入りが早かったため、夏物関連商品の需要には期待している。 |
高松市 |
5月は飲食店の営業時間短縮要請で休業した店舗もあった。また、4月に営業時間を短縮した際の香川県協力金の支給があり、大変助かったと喜んでいる店舗もあった。今後、ワクチン接種が進み、人の動きが活発になることを願っている。 |
坂出市 |
新型コロナウイルスの厳しい影響が続いている。 |
丸亀市 |
新型コロナに対する香川県独自の警戒レベルが最高ランクに引き上げられ、商店街はじめ市内の様々な施設が5月11日から31日まで休館になった。直接的な外出自粛の影響と、消費マインドの低下で、業況は「とにかく悪い」のひと言に尽きる月だった。 |
観音寺市 |
外見的には大きな変化は見聞きしない。気がつけば消費行動だけでなく、冠婚葬祭にまでコロナ自粛で規模や件数が減少している。また、年金額の減少や高齢者の医療費負担増等でその層をターゲットとしている事業者のさらなる苦戦が目に見える。地方では、オリンピック景気はあり得ない。騒ごうという気にならない。 |
サービス業 |
旅館 |
6月以降の宿泊予約、日帰り会議・宴会等の予約状況は、新型コロナウイルス感染症の影響のなかった前々年と比べると80%前後の減少が続いている。都市部の非常事態宣言下で、旅行マインドは低いままであり、6月・7月は、大型の宿泊施設を中心に連続して休業が続く状態である。移動や集会の自粛が定着した感があり、この傾向は安全・安心の面からもしばらく続くと思われる。今後、慎重な判断のもと、国のGoToトラベル事業などのインセンティブ企画が実施されるようになれば、これまでの流れが変わるものと考えているが、コロナ禍前の2019年以前の状況に戻るには相当の時間を要するものと思われる。 |
美容 |
新型コロナウイルスの感染拡大が美容業において不要不急の外出や移動の自粛などによる来店頻度の減少、客単価の低減など経営に大きな影響を与えている厳しい状況が他業種に劣らず続いている。 |
建設業 |
総合建設 |
建設物価調査会が実施した民間企業設備投資動向調査での新型コロナウイルス感染症の国内建設・機械設備投資計画への影響によると、2021年4月〜6月期以降の投資計画は当初の計画と比べて「変わらない」と回答した企業が多数を占めた。今後一年の投資マインドについては、「現状を維持するため」に実施するという考えが多いようである。業界への影響は少ないと言えるが、働き方改革の促進や生産性の向上等、継続して取り組むべき課題は多い。 |
板金工事 |
資材の高騰、納期の逼迫が続いている。物件数の減少により、入札による元請けの低価格入札が続いて利益の確保が厳しい。 |
運輸業 |
タクシー |
営業収入は対前年同月比116%、輸送人員は同118%と回復はしているものの、新型コロナウイルス感染症の影響は、業界全体に厳しい経営状況を与えている。 |
トラック |
令和3年4月分高速道路通行料金利用額の対前年同月比は、若干増となり、対前月比では△5.2%減となった。また、4月分利用車両数の対前年同月比は、0.8%増となった。 |
貨物 |
国土交通省5月28日発表のトラック輸送情報(2021年3月分)によると、四国における一般貨物の状況は対前月比108.3%、対前年同月比101.3%であった。品目別では、工場・生産地からの貨物増により「鉄鋼」が、季節的需要増により「取り合せ品」が、また、「食料工業品」の輸送量が増加したと回答する事業者があった。一方、建設関連の需要減により「砂利・砂・石材」が、工場・生産地からの貨物減により「機械」の輸送量が減少したと回答する事業者があった。 |