集計上の分類業種 |
具体的な業種
(産業分類細分類相当) |
組合等及び組合員の業況等
(景況の変化とその原因・現状等、企業経営・業界での問題点) |
食料品 |
製粉製麺 |
コロナによる行動制限がなくなり、昨年度に比べれば、お盆、夏休み、瀬戸内国際芸術祭等で来県者が増えて土産物等の売り上げは増えている。 |
調理食品 |
出荷ベースでは前月対比106.2%、前年同月比109.1%(7月分)となっている。課題は原材料の確保と値上げ問題である。 |
冷凍食品 |
日本冷凍食品協会による6月の冷凍食品生産数量は昨対102.0%となり、令和4年の累計は昨対101.4%となった。カテゴリー別ではフライ揚げ物類が97.8%、フライ類以外の調理食品が102.7%、菓子類が106.0%とフライ揚げ物類のみが前年を下回った。8月はお盆前後には帰省や旅行などの動きがあり、消費も進んだようだが8月全体としては7月に引き続き荷動きは悪かったように感じられた。9月からは本格的に電気料金などが上昇するため、原材料や資材、光熱費など様々な値上がりに対応しなければならない。 |
醤油 |
組合員の8月単月の売上状況は、13%程度の増加傾向が推測されるが、4月から8月までの前年同月比においては3%程度の売上減少が認められる。9月以降12月までの売上増加を期待したい。 |
繊維工業 |
手袋 |
全体的に商況は悪く、昨年並みの状況である(通年の70%)。ただし、アウトドア関連商品は好調であるものの円安の影響は非常に大きく、アウトドア・防寒用商品すべてのジャンルで利益が出ない状態である。また、原材料のコストアップ分や円安による為替差損の値上げ交渉も、すでに今冬分については契約済みであり、来年度の交渉になる模様である。 |
縫製 |
コスト高による、収益の悪化。10月1日から最低賃金上昇分を加工賃に反映させるのは、大変難しい状況で、メーカーと交渉中である。 |
木材・木製品 |
家具 |
材料・資材の価格高騰はまだ続いており、全てが価格転嫁できるとは限らず、今後の消費動向を注視していく。 |
製材 |
新築物件は、木材以外の資材も全般的に値上がりしており、見積もりをしても契約に結びつかず工事が減少しているため、桧は原木価格、製品価格は値下がりをしているものの流通が鈍く、木材製品の在庫量が昨年と比べて増加している。 |
木材 |
依然として続いているウクライナとロシアの戦争による影響で、建築資材の品薄、高騰が継続しており、それに伴って新築住宅着工を延期したり、中止する施主が増え、着工戸数は減少傾向にある。 |
印刷 |
印刷 |
最低賃金の引き上げが決定されたが中小印刷業の売上と収益は逼迫した状態が続いている。資材の値上がりは依然と続いており、今年2回目の用紙の値上げが8月にあった。 |
窯業・土石製品 |
生コン |
セメント等原材料の値上がりが続いており、価格転嫁の影響で員外企業との価格差の拡大等が懸念される。 |
石材加工 |
生産コストや経費・運賃の値上がりによる販売価格への転嫁に一定の理解を得られた。適切な利益確保に向け、動きはじめているが、受注に対する先行き不安から、薄利での受注を継続する個人事業所もあり、全体的な底上げには繋がっていない。 |
鉄鋼・金属 |
鋳物 |
材料高の中、販売価格が上がらない。 |
鍍金 |
主発注企業自体の調達(サプライチェーン)に影響を及ぼす事象も散見され、結果的に受注量停滞の組合員も在る。それ以外ではエネルギー・仕入コストの異常な高騰に収益状況は圧迫されつつも、従業員の士気向上に資する労働条件の改善に各社努めているところである。 |
建設用金属 |
建築鉄骨関連の工場稼働率は、全体的にほぼ100%で好調に推移しているが、工期の遅れ物件も多く受注状況に十分注意する必要がある。また、鋼材・副資材など材料の高騰、県内中小型物件は依然として少なく年末以降の先行きは、高いグレードの鉄骨製作業者を除き不透明である。 |
輸送機器 |
造船 |
前月と同様に業況は変わらず安定している。 |
その他 |
団扇 |
今月もイベントや祭の中止により、大口受注の案件が減少している。ただ、業者間では、受注数の格差が出ていると感じる。各業者共、来期の生産計画が立てられない状況にあると思われる。 |
漆器 |
売上は前年並みだが原材料の高騰で収益は悪化。現在出荷価格の改訂を交渉中だがなかなか値上げは厳しい状況である。 |
綿寝具 |
8月の業況は、前年同月と比べて少し悪化している。お盆までは売上が上昇していたがコロナの第7波がピークになり、悪化してきた。防衛省の原料が入ってきて在庫が増加したが、10月にならないと仕事にかかれない。同業他社は、前年同月と比べると同じと答える所が多かった。 |
小売業 |
青果物 |
久しぶりの制限のない夏休みに加えて、瀬戸内国際芸術祭の助けもあって宿泊施設の入りも良かった様で業務用の売れ行きが好調だった。その他ではやはり調味料関係の値上がりが目まぐるしく、また、野菜果物すべてが高値で推移している。 |
石油 |
県外安売業者の進出があり、地元組合員は過当競争が起こり、収益悪化により苦しい経営が続いている。例年に比べて、廃業するガソリンスタンドが増えている。原因は、低収益、地下タンクの40年問題や今後の業界の縮小等がある。 |
電機 |
酷暑のおかげでエアコンの売れ行きが順調だが、モノが不足しており、顧客希望の商品が販売できない。コロナ感染拡大で組合の会議が思うように開催できない。従業員不足が解消しない。 |
商店街 |
高松市@ |
7月中旬以降、急激なコロナ感染者の増加と気温の上昇により、高齢者層が外出を控える動きが顕著となった。しかしながら、行動制限がないことから若い人を中心に瀬戸内国際芸術祭が開催されていることもあり、全体として人通りは増えた印象で賑わいはあった。ただ、人通りが多い割には一部の土産物店を除き実売は増えていない。宝飾貴金属、高級腕時計、美術品、高級雑貨等は相変わらず、海外旅行に行けない富裕層の消費の受け皿となって活況が続いており、売上全体の底上げに貢献している。一方、飲食店はコロナ禍を通して生活習慣の変化により、中食、内食の需要が増えたことでテイクアウトは好調で、ファストフード店や弁当、ベーカリー店は堅調であるが、会食が中心の酒類を伴う飲食店は比較的小規模で単価の高い店以外は以前の客足は戻らず、協力金も出ないことから、今後、廃業を考える店も増えてくると思われる。今のように連日、多くのコロナ感染者数の発表があるにも関わらず、重症化しにくいこともあり、人々は感染対策は行うものの行動範囲をコロナ以前に戻しつつあり、消費も今後、上向いてくる可能性は十分にある。ただ、このところの物価高は日々の暮らしを直撃しており、しばらくは生活防衛色が強くなり、財布のヒモも固くなるだろう。リベンジ消費と呼ばれるほどの力強さは感じられないが、高齢者も安心して外出できるような時期が来れば、政府のGOTO事業等の経済政策も復活して、しっかり消費を後押ししてもらえるものと期待している。 |
高松市A |
コロナの影響で人流減少ではあったが、2週目辺りまでは夏まつりもあり浴衣姿も見られ、賑わいも感じられた。3週目後半頃からはコロナ感染者数の大幅な増加による高齢者層の出控えが顕著になったと思われる。県外客・若い世代(学生含)の人達が夜になると愉しく2人連れやグループ等で来街されている光景が見受けられた。 |
坂出市 |
法要等、全ての規模が小さくなった。 |
丸亀市 |
異常な暑さ、新型コロナ感染者数の高止まり、光熱費はじめ諸々の値上がりなど悪条件が重なり、とにかく業況は悪いの一語に尽きる。若者はコロナ感染には無頓着な様子で観光客・帰省客で飲食関係は比較的好調に見えたが、高齢者をターゲットにしている店は厳しい模様で、資金繰りの悪化もちらほらと耳にする。 |
観音寺市 |
言わずと知れた猛暑とコロナの影響で、商店街で営む、小売り、飲食、旅館業等は依然として底辺を這っている。各種経費のかかる事業者は、苦しくて当たり前のこの状況で毎日営業を続けるのは、環境が変わって魚がいなくなった海で漁をしている様で、つらい。コロナ禍が去ってもその後が見渡せない。 |
サービス業 |
旅館 |
8月は通常時であれば、一番活気づく月である。今回はインターハイがあり、多くのホテルもその影響を受け好調であった。しかし、コロナの蔓延により、8月半ばから後半に勢いはなくなり、この9月、10月は、多くのホテル旅館が見通しの立たない状況である。瀬戸内国際芸術祭も、港のそば、また、安い価格のところ以外は、開催日程すら関係ないところが多い。 |
情報 |
コロナの対応も長引いているが、通常に戻すために各社活動をしているところ。物価高もあり営業活動には苦労している。 |
建設業 |
総合建設 |
建設業は、高齢化が他産業に比べて進んでおり、高度な技術を有する熟練作業員の退職に伴う従業員の補充が難しい状況である。特に若者の人材確保に関しては依然厳しい状況であるが、働き方改革に伴う、週休2日制の取り組みや時間外労働是正等、業界をあげて取り組んでいる。それでも依然入職者数は乏しく、慢性的な人材不足が大きな課題となっている。コロナ陽性により、現場作業員の補充が出来ず、やむを得なく工期の引き延ばしも起こっている。 |
板金工事 |
資材高騰価格が契約金額に反映されにくい状態が続いている。 |
運輸業 |
タクシー |
令和4年7月分の営業収入の対前年同月比は10.7%増、輸送人員は7.4%増となっているが、令和元年比は、営業収入70.6%、輸送人員は68.2%と新型コロナウイルスの影響は大きく、非常に厳しい経営状況が続いている。 |
トラック |
令和4年7月分高速道路通行料金利用額の対前年同月比は、2.2%増となり、対前月比では0.6%増となった。また、7月分利用車両数の対前年同月比は、0.3%減となった。 |
貨物 |
国土交通省8月31日発表のトラック輸送情報(2022年6月分)によると、四国における一般貨物の状況は対前月比106.8%、対前年同月比102.5%であった。品目別では、季節的需要増により「食品工業品」が、また「鉄鋼」及び「動植物性飼・肥料」の輸送量が増加したと回答する事業者があった。一方「野菜・果物」の輸送量が減少したと回答する事業者があった。今後の輸送見通しについては、次月以降も横ばいが予想される。 |